初代町長 松村直紀
更新日:2010年8月23日
初代町長 松村直紀
寒河江むかしさがし
市史編纂委員 宇井 啓
嘉永5年(1852年)11月18日。六供町の松村治郎兵衛家に生まれた直紀は、明治17年に西村山郡役所御用掛に採用された。
2年後、同書記となり、柴橋村外三カ村、西根村外一カ村の官選戸長を兼ねた。
新町村制となった明治22年6月、議会選挙の結果、初代の寒河江村長に選出されたのである。
就任した時、最上川は未曾有(みぞう)の大洪水に見舞われ、米価騰貴によって長岡山に民衆が決起し騒動となった。
同26年には町制施行となり、寒河江町が誕生し直紀はその初代町長となったが、翌年、武田健と交代した。41歳だった。
直紀は北海道での農園経営を夢見て渡道し、札幌近郊の土地を入手した。一坪50銭だった。その途上、豊平川で遭難し懸命に湯殿山の祝詞(のりと)を唱えたところ、助かることができたという。
その後寒河江にもどり、大江家の顕彰に努め、法泉寺に14代宗廣公の墓標を建てたりした。
晩年は娘の所で暮らし、大正11年10月7日、眠るように息を引きとった。酒を好んだ一生であった。遺品は煙草入れ。行年70歳。法名「寶昌院觀山道音居士」今常林寺に眠る。
人生を達観した晩年。しかし迫り来るものに不安を抱き続けた直紀の心情。これが今も感動をよぶ。
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