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平塩の塞神祭り

更新日:2010年8月24日

寒河江むかしさがし
 市史編纂委員 宇井 啓
 平塩のオサエズンサマ(塞神)は、集落に悪霊が進入するのを防ぐ境界の神。巨大なケヤキの生えた鳥居崎に鎮座する、女性のシンボルに形どられた道祖神。
 古記録によると、「正月十五日妻祖神、但セリ粥上ル」とか、「塞ノ神祭」とあり、旧1月15日松本坊が祭祀役であった。
 平成14年2月26日、祭りを見る。午前8時、熊野神社一山衆と関係者が経塚山の松の木を切り、社務所でご神体(男根)を作る。
 夕刻、身体を清めたあと「アズキ粥」。午後8時、烏帽子・白の直垂姿で内陣に入り神事となる。神主が熊野大神と塞神を降ろし、祝詞を述べ、神体に入魂する。終わると直ちに神饌を下げ、神の目前で食べる。
 厳寒の中で、一山16名余の挙動を見ていると、まるで古代の神事の中にいるような気がしてくる。
 太鼓の合図でご神体は里に下り、塞神様に供えられる。午後9時、待ちかまえた数百余の群衆にご神体がまかれ、奪い合いとなる。
 もとは門松で作った小さなご神体で、参拝者も平塩・小塩・岡の人々であった。
 これを拾うと、子孫繁栄・悪霊退散・火盗消除のご利益があると、神主は語る。
 昭和10年ごろ、柴橋小学校に赴任した中山窈子先生(旧姓太田)。平塩の教え子たちが熱気を込めて「塞神祭」の様子を語るのを聞いて、子どもまでが神を敬う所だと感心したという。
 夜更け。祭りの群衆が帰る。その興奮だけを残し、塞神は暗闇に包まれていく。

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