道路わきの果樹園の木々に赤い宝石がたわわに実る、6月上旬~7月中旬の初夏がオススメの葉山登山。日本を代表するサクランボ「佐藤錦」で喉を潤しながら、新緑と高山植物を楽しむ贅沢な山旅プランです。さぁ、みなさんもご一緒に、1泊2日の葉山登山を思いっきり楽しんでみましょう!
例えば6時12分の東京駅発山形新幹線つばさ121号に乗車すれば、2時間45分で山形駅に到着します。寒河江駅までは、西村山郡へと続くローカル線、フルーツライン左沢線(あてらざわせん)に乗り換え、朝の光に輝く車窓からの景色を楽しめば、旅情緒は自ずと盛り上がります。
寒河江駅から南へ進んだ「寒河江市栄町」交差点には、「トヨタレンタカー寒河江」があります。登山と観光を両方楽しむなら、自由に動けるレンタカーが便利です。
15分
登山を開始する時間としては少し遅いので、到着初日は観光で寒河江を満喫しましょう。
6月上旬~7月中旬は、寒河江の町全体がさくらんぼで賑わいます。車窓からもたくさんのさくらんぼ園が見えるはず。寒河江駅から北に約4㎞走ると、「チェリーランド」という大きな看板が目印の道の駅があります。隣接する「さくらんぼ会館」では、“今一番いい!” さくらんぼ園まで案内してくれるでしょう。最高級のさくらんぼブランド「佐藤錦」を存分に味わってみてください。また、初夏以外でも年間を通し季節ごとに違ったフルーツ狩りも楽しめます。
寒河江の土地は果樹園に最適な粘土質です。そんな肥沃な土地で育まれる国産さくらんぼの最高級品「佐藤錦」は、酸味が少なく糖度が高いのが特徴です。果肉も硬すぎず、柔らかすぎず、ちょうどいい。さくらんぼ狩りの一番いいタイミングは、例年6月の20日頃です。おいしいさくらんぼの見分け方は、上部が盛り上がって張っているもの。さくらんぼ狩りでは引っ張らずに、上か横に優しくひねると簡単に採れます。 毎年「さくらんぼの種吹きとばし大会」も開催され、最高記録はなんと、23.05m!
10分
山形牛と聞くと「高級ブランド牛」のイメージがあるのではないでしょうか? 今回ご紹介する「焼肉名匠 山牛」は、そんな山形牛をリーズナブルかつ、最高の調理で味わえるお店です。その秘密は、食肉加工製造の卸問屋が運営するレストランだから。
店内には衛生管理された専用調理場があり、山形県内でも数少ない生肉の調理認可を受けている希少なレストランでもあるのです。
地元の食材と山形牛のおいしさ伝えたいという想いで、地元の寒河江にオープンいたしました。人気のランチメニューのほか、選りすぐった希少部位を手軽に味わっていただける「山牛 桶盛り」もオススメです。店内調理場は、最高級の山形牛を安心して召し上がっていただくために、徹底した衛生管理を行っています。ぜひお気軽にご来店ください。
15分
食後の腹ごなしを兼ねて向かった先は「本山慈恩寺」です。
まず正面山門の重厚さに驚くことでしょう。仁王像に守られた山門を通り抜けると、国重要文化財に指定されている本堂があります。中を拝観することもでき、日本の歴史をそのまま伝えている数多くの重要文化財を間近で目にすることができます。秘仏の御開帳を行う年もあるので要チェックです!
現代の出羽三山は、羽黒山、月山、湯殿山の3つですが、その昔は、月山、羽黒山、葉山の時代もありました。時代の移り変わりや、時の権力者が変わることで、信仰の山も変わっていったと考えられます。江戸時代の慈恩寺は、三千石もの寺領を有し、先達を育てる場所として使われていました。その頃は、月山や葉山への参拝も盛んに行われ、町には人の笠の列がどこまでも続いていたそうです。それはそれは大変な賑わいで、「ひと夏で10年寝て暮らせる商売ができた」なんてこともあったそうです。
奥平さんからのもっと詳しいお話はこちらから
[やまボイス:本山慈恩寺 奥平暁俊さん >]
15分
西からの柔らかな太陽の光を感じつつも、閉館時間が近づいている「古澤酒造資料館」に駆け込みます。
1836年に創業し、180年の歴史を持つ古澤酒造は、もともと紅花商人だったそうです。繁栄の象徴にもなっていた北前船に乗り、江戸時代の代表的な染料植物である紅花を全国に広めたのでしょう。
こちらでは直売もやっています。せっかくなら地元の酒で夜を過ごしてみたいものです。オススメは、初代の名前が由来になっている「紅花屋重兵衛大吟醸」です。
5分
凝縮された寒河江の観光に感動した後は、明日の葉山登山に備えて鋭気を養う今宵の宿に向かいましょう。天然温泉付きでアットホームな賀原屋旅館なら、女将さんの優しい笑顔に癒されながら、気兼ねなく身体を休めることができます。
宿から登山口のまで車で移動します。
50分
今回登る畑コースの起点となります。畑コースの特徴は、コースタイムが短い割に、傾斜もきつくなく、登りやすいことと、登山口に「葉山市民荘」という市営の施設があること。この建物は、畳の部屋があって休憩したり、登山届の提出もできる登山の拠点です。「長命水」という美味しい湧水を水筒いっぱいに詰め、20分ほど林道を歩き、小さな登山道の道標から本格的な山道へ入ります。
30分ほど急登を上がると、森は一気に明るくなり、見事なブナの原生林が見えてきました。標高1,200mを過ぎた辺りからは、豪雪地帯ならではのブナの大木が立ち並び、森はさらに明るさを増します。
さらに30分ほどで稜線歩きになります。シラネアオイやドウタンの花に癒されながら、爆裂火口で形成された外輪山の尾根をくるりと歩きます。葉山山頂までは、途中にある3つのニセピークを越えなければなりません。大ツボ石という休憩に最適な展望場所に出れば、葉山の山頂が見え、さらに先に奥の社が見えるはずです。ここから山頂までは約10分の距離です。がんばって!
下山は、「百万ドルのドウタン」がある「岩野コース」からはどうでしょうか? 畑コースとは少し違う森の雰囲気が楽しめます。「百万ドルのドウタン」は、周りの他のドウタンの木とは明らかに異なる雰囲気を出し、樹齢は数百年と言われています。ドウタンの木は、ナナカマドと並んで美しく紅葉する代表的な広葉樹ですので、秋の紅葉狩りでの登山もオススメです。
葉山を案内してくださった寒河江市役所の武田さんからのお話と、山で偶然出会った地元の方のお話をこちらからご覧いただけます
[やまボイス:寒河江市役所 武田伸一さん >]
[やまボイス:地元の山菜採り名人さん >]
50分
山形のもうひとつの名物が「そば」です。山形県民は本当にそばをよく食べる。そのなかでもひときわ愛されている食べ方が、「冷たい肉そば」です。登山で疲れた身体に、醤油とダシが染みわたります。発祥は河北町で、真冬でも冷たい肉そばを好んで食べるそうです。それだけ旨い! ということですね。
オススメの有名店は「そば処吉亭」と「ひふみ」です。「吉亭」のランチ時間は店外に行列ができるほど。「ひふみ」のご主人は、冷たい肉そばを河北町で食べ、あまりの旨さに脱サラして創業したそうです。さぁ、伝統とこだわりが詰まった冷たい肉そばの食べくらべもいいですよ!
5分
レンタカーを返却し、寒河江駅から山形駅まで、左沢線で約30分の鉄道の旅を楽しみましょう。車窓からは、来た時とは少しだけ違う、懐かしい景色が流れていることでしょう。「また来たい」と感じていただける西村山エリアの魅力は、まだまだ続きます。
ひと昔前、出羽三山といえば、西村山の葉山も含まれていたそうです。全国各地には多くの葉山(はやま)や羽山(はやま)と呼ばれる山がありますが、「端にある山=葉山 または 羽山」という由来もあると言われ、その山の奥には大きな山がそびえていることが多いそうです。ここ西村山の葉山の奥には、月山があります。奥山が月山であり、その手前に葉山。「途切れることなく笠の列」という言い伝えがあるように、参拝コースとして栄えていた時代があったのも理解できます。
コース内で紹介しきれなかったスポットをまとめてご紹介!!
田代地区にひっそりと佇む山神社。実はここが葉山山頂奥にある奥の院の前宮です。
〒990-0503 寒河江市田代1144
最上川の畔に建つ立派なホテル。目の前にJAさがえ西村山アグリランド産直センターがあります。
寒河江駅から歩いて5分もかからない場所にある温泉宿。加水加温一切なしの100%源泉かけ流しです。
佐藤繊維が運営する複合施設。セレクトショップ、カフェ、レストラン、雑貨店等が併設されています。
正式名称は、JAさがえ西村山アグリランド産直センター。観光客と地元の人たちでいつでも賑わっている物産センターです。
明治の文明開化を象徴する貴重な擬洋風建築。現在は、寒河江市郷土館として使用されていて、入館料は100円です。
〒991-0041
寒河江市大字寒河江字長岡丙2707
地元特産品ばかりを扱っている隠れた名店です。春は特に山菜系がオススメ。寒河江駅すぐ近くです。
〒991-0053 寒河江市元町1-1-4
地元食材を活用し、地産地消にこだわったイタリアンレストラン。特に「かほくイタリア野菜」を使った料理がオススメです。
株式会社住吉屋食品が運営する豆腐カフェ。地元の大豆と月山から湧き出る名水で作る豆腐は絶品です。
4つの源泉を使った、3つのお風呂 が楽しめる日帰り入浴施設。大人350円。チェリーパークホテルの隣です。
やま旅の思い出と一緒におみやげも忘れずに!山形・西村山地域の特産品を中心にご紹介します。
町で見つけた「さくらんぼ」も!みなさんも見つけてみてくださいね。
さくらんぼ100%ジュースはここならでは
サワーチェリー[A]
黒糖に似ている濃厚な味わいのこくわ蜜
葉山高原はちみつ[A]
枝豆の「秘伝」100%の加工品
秘伝豆クラッシュ[A]
レトロなデザインのきのこ缶シリーズ[A]
豆腐ならではのマイルドな味わい
豆腐ソフトクリーム[B]
濃厚な味が口に広がる
豆腐プリン[B]
ヘルシー志向にぴったりのお土産
パンに塗る豆乳[B]
真空パックになった無洗米
つや姫2号[B]
やっぱりこれは外せないです
さくらんぼのお酒[C]
ウィスキーや焼酎で割ってもおいしい
山ぶどう原液一升瓶[C]
山形県の木を使っている積み木
MOKU ROCK[D]
ゆ~チェリー限定のパスタ麺
花咲か笹切りパスタ[C]
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