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沖津殿山をさがして

更新日:2010年8月20日

寒河江むかしさがし
 市史編纂委員 宇井 啓
 江戸時代、代々島村名主として活躍した沖津善兵衛家を訪ねた。お祖母さんの語る同家の歴史の中で、沖津殿山という画家の存在を知った。
 その山水画を見せていただいたところ、画面に広がるさわやかさを感じて、急に殿山さがしを始めた。
 佐藤正一家には、「文殊菩薩像」など見事な人物画四幅と手紙二点を残す。泉蓮寺には、「高楼読書」と題した高級な青墨を使った山水画一幅。
 高屋新屋敷の観音堂の天井には、黒雲の中に龍。
 皿沼の五十嵐秀一郎家には、六曲一双の屏風。春の山々を描いた「春山峯巒清奇」と夏の山々を力強く描いた「夏山雨霽雲峰」。
 殿山のこれだけの絵が地元の旧家に残されていたのである。所蔵者の皆さんに親切に対応いただき、とてもうれしかった。
 非凡な山水画を残した殿山は、沖津善兵衛家の四男であった。名を源蔵といい、天保10年(1829年)に7歳で、泉蓮寺仙龍の弟子となる。明治4年、39歳でこの寺の第13世となり、泰山源孝和尚と称した。人生の大半をこの寺で過ごしたのであった。
 絵の修行をしたのは、元治元年(1864年)から数年の間らしく、師匠ははっきり分からない。
 深い学識を合わせ持つ殿山は、閑静堂と称する寺の一室で檀家のもとめに応じて絵を描きながら、明治28年、63歳で没したのであった。
 殿山の生家の北側には、むかしのように二の堰の清い流れが音を立てていた。

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