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二百十日の風祭り

更新日:2022年3月17日

二百十日の風祭
 節分から数えて210日にあたる9月1日前後、毎年、たくさんの台風が日本に襲来して各地に被害をもたらしてきました。風ばかりでなく大雨の被害もありました。
 寒河江地方でも立木の倒木や屋根の破損、稲や畑作物の倒伏や果物の落果など人々を苦しめました。とくに農家にとって収穫間近の稲作への被害は、いつも心配の種でした。農家にとって9月1日は、厄日だったのです。
 人々は、屋根の先端に鎌をつけて、風を切って被害を少なくするように「風切り鎌」をつけたところもあります。また、神様に、風の被害を鎮め豊作を祈るように風祭を行いました。
 戦前昭和期まで、この地方でもこうした風祭が盛んに行われていました。そのようすは、

  • 集落の神社で宵祭りをして、食事を上げて神様に祈る
  • 提灯を掲げて村中を練り歩く
  • 鉦や太鼓・笛吹き鳴らす
  • 太鼓合戦や奉納花相撲を行う

などです。
 今でも風祭を続けているところがあります。河北町沢畑では「風祭太鼓」を伝えています。8月30日の月山神社の宵祭りに「天下太平 五穀豊穣」を祈り、集落中を上沢畑・下沢畑の風祭り集団が練り歩き、打ち合いをします。河北町溝延八幡神社の8月30日の花相撲も「五穀豊穣」を「相撲札」掲げることから、これも風祭であると考えられます。
 朝日町大谷の風祭は有名です。8月31日の夜、白山神社から神輿・神楽が出発、獅子踊りも随行し提灯を掲げて集落中を廻ります。屋台も出て夜祭りは賑やかになります。むかしは、「けんか祭り」とも言われていました。
 大江町の左沢十二区では、台風よけの祈願をして掛け軸を飾ります。イルカ汁や豆を持ち寄り会食します。同町の所部(ところぶ)では鹿島神社と風祭が習合して、もちとリンゴを神様に捧げます。同町の月布では、西林寺で風祭のお札を発行し、これを田んぼに立てると被害にあわないといいます。
 こうした風祭の行事も、これを支える集落の人々が減ってきて、簡単にしたり、止めたりするところも増えてきました。大事な民俗行事なので、保存して欲しいと願っています。

平成31年3月市立図書館発行「寒河江の人物・行事」リーフレットより

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